ひさびさに、すこしだけ じぶんのためだけの じかん。
ことしは、夢見ることさえおこがましいような
とてもたいせつなお仕事がきまっているので、
あせらず ゆっくり ていねいに
数ではなくて だから 質と、カンタンにいうのでもなくて
もっと曖昧で目に見えなくて、手に入れるのは難しいけれど、
するりとぬけていくのは、いともたやすい
儚いなにかを 感じることを 大事にしたいと思ったりします。
いままでとすこしだけ違う、気持ちのもちかた。
なにが見えるのか、とても楽しみです。
*
そして、ふと、昔のことを思い出す・・・・・
いまから4年前
海から近い小さな異国町の古いビルの小さな部屋に入った。
その空間は、いまはもうない。
その空間を作っていた人は、
もっと大きな大きなものを手にするために、
その場所を離れた。
圧倒的な静寂さと、孤高の美しさを昇華されたあの空間を離れるその人に、
さみしくはないのかと問うてみたら、
彼女は、最初にいたころとあそこはもう変わってしまったし、
いやなことも、たくさんあったのだと、答えた。
そして新しい場所で、いまを生きている。
今の空間は、とても立派で豪奢で、
ほかのだれも真似できるものではないだろう。
けれども、それを手に入れたことによって、
別のなにかを失ったのではないか・・・・と思う。
けれど、その失ったものこそが、
私はあの空間に、惹かれていたその秘密ではないかと思う。
それはなにを・・・?
それとも、私の思い込み・・・・?
もっと、本当はいろいろ書いたけど、
言葉にするとうすっぺらになってしまうので、
いやになって消した。
柔らかな日差しが、あまりにあの日の日差しに近いので、
ちょっと感傷的になっただけ、きっとね。
今日も素敵な1日になりますように。