カテゴリ:失われし場所( 17 )

2014年の秋

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2014年九月の乙女屋。
アンティークのくまさんは、ドイツの蚤の市から来た子。
くまさんを抱いた少女の絵は、大好きな吉田キミコさんの作品。
私にとって「基本」であり、原点ともいえる世界。
大好きだなぁ~。
片耳のないくまさんは、大好きな方がお迎えしてくださいました。
大好きなくまさんでしたので、
くまさんのいるその方のおうちに遊びに行ける日が、ずっと楽しみ。
きっと、今も、幸せに暮らしていることでしょう。

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吉田キミコさんのこの絵は、特別にとてもお気に入りです。
こちらの作品、乙女屋にあります。
2014年、追加納品で届いたので、見ていない方も多い作品です。

秋もやってきたし、
久々にそれに合わせて、展示してみようかしら。
通販対応も可能ですので、
おうちに飾りたい!という方がいらしたら、
お気軽にお問い合わせくださいね。

絵の部分がハガキサイズくらいの大きさです。
お部屋に飾りやすいサイズですよ。
そして、何より、少女の表情が、とてもいいのです!

紹介したい作品が、実は、たくさんたくさんあるのです。

自分にとっての大事なことを確認しながら、
時間の使いかた、心の込め方、
今の私にできることを、棚卸しながら、考えているこの秋です。


でも、変わらずに好きなことも、やっぱりあるな、
と画像を見て思い出したのでした。






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by otomeya | 2016-10-13 12:03 | 失われし場所

思い出

喧噪に満ちた大通りから、一本、また一本と、横道を選ぶ。

少しずつ、人もまばらになるころ、緩やかな登り坂になる。

ゆっくり、上る。

あれ、間違えたかな?と少し不安になるころ、その店は現れる。
路面に面しているのだけど、、扉が少しだけ奥まっているので、
遠くからでは、まるで見えない。
そのため、辿り着くまでに、不安になるのが常なのだ。

店が見えた途端、私の疲労感は吹き飛ぶ。
硝子越しに見える店内の風景に、
今日は、どんな出会いがまっているのかと、
気が気でなくなってしまう。

外から見える店内は、重厚感のあるオーク材の床、戸棚、キャビネットの設え。
扉の両側には、大きな窓があり、その窓には戸棚がついていて、
硝子瓶に、活けられた布花たちがふわふわとたくさん飾られている。


嗚呼、やっと、来れた。

いつも、心の中で深く溜息が漏れる。

私が、そのお店を訪れることができるのは、数年に一度だから。


そのお店にあるもの。

硝子瓶に活けられた、色とりどり、とにかくたくさんの布花。
あの花々で、自分好みに、めいいっぱい、
ブーケに束ねることができたら、なんと幸せだろう! 
と、私は、いつも空想する。

デザイン、サイズ、様々なデコラティブなボタンたち。
古い物も、現代の物も、様々。
ボタン一つの中に、凝縮された様々なデザインは、
1つ1つ見ていても、まったく厭きない。
むしろ、見れば見るほどに、魅力を発見してしまう。
このまま、ブローチにアレンジできそう、
これは、ヘアピン、これは指輪にもいいな。
シンプルなワンピースにこんなボタンがついていたら・・・・
こちらも、空想が止まらない。

シックな色合いのグログラン生地、シルク生地。
バックに仕立てたサンプルが置いてある。
クッションにもいいな。
たっぷりの房ブレードも売っている。
生地とブレードの組み合わせを考えると無限の可能性。
アンティークレースを使ってクレイジーパッチワークした作品も飾ってある。

フランス製のジャガードリボン。
シックな色合い、エキゾチックな色合い、
更紗模様、花籠模様、花柄が繊細に描かれた物。
グログランの生地と組み合わせると、さらにイメージが広がる。


手に取るもの、どれもこれも、一つ一つが、宝物。

そうそう、これ!
これが好きなの、と、心で一人で叫びたくなる。
この世の中に、どうしてこんなにも可愛い物があるのかと、
何度訪れても、不思議になるほどに、そのお店のセレクトが好みだった。


だけど、たくさんある品々の中で、
何度訪れても、私が買うのは、いつも同じ。

店内の一番奥、
下の抽斗を開ける。
抽斗には、時代を経てきた、ベルベットリボンたちが納らている。
太い物、細い物、変色したもの、少し剥げているもの。

この抽斗に行きつくまでに、これは、絶対買うでしょ、
あれに、これは合うでしょ、これは珍しいでしょ、
と考えていたもの、ひとつひとつ、諦めていく。

ただの、ベルベットリボン
でも、その色合い、質感に、どうしても、どうしても、魅せられる。
どれも、これも欲しい。
どうしてもほしい、諦めきれない。
でも、全部は買えない・・・・
選び抜く、真剣勝負。
そして、気が付くと、抽斗のリボンの中で、
いちばん色褪せてて、一番くたくたの物を、探している。

今度こそ、違うものを買おうと、と訪れるのに、
自分でも呆れるくらい、同じ行動をしてしまう。
せっかく同じ値段なら、状態がいいものを選べばいいのに、
と思いながら、ときめいて、触れたくなるのは、
そういうものばかり。

なぜ、そういうものに、ときめくのだろう。
説明できない、でも、もう、たまらないのだ、なぜだろう。

わからないけれど、もう、そこにそのリボンがあったら、
私は、置いて帰ることができない。

色褪せて、くたくたになったリボンは、
経年劣化もあるので、使うことも懸念される。
なので、持ち帰っても、使うことはなく、
ただ、宝物にするだけ。

なのに、いつまでも、私は集めてしまう。



学生時代、地方から東京のその店を訪れることができるのは、
数年に一度のことでした。
限られたお小遣いで買えるものも、ごくわずかでした。

今は、そのお店は移転してしまって、
アンティークのベルベットリボンも少なくなってしまい、
移転先では、その感覚を味わうことができず、
オーナーマダムも亡くなられ、それ以来、ご無沙汰しています。

それでも、あのお店で感じたときめきは、
私の中で、今でも時折思い出します。

今年の夏は、ベルベットリボン遊びをしていて、
少しだけ、その頃のことを思い出しました。



どうでもいい、昔話でした。













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by otomeya | 2016-09-14 00:31 | 失われし場所

「カフェ・宵待草」

夏の前になると、毎年、一枚の絵葉書が届きました。

たった一度だけ訪れた東京の喫茶店で開催される絵の展覧会を知らせるものです。

最初に届いた年、1年前の思い出がよみがえったのと、
私のことを覚えてくれていた、という喜びと、
作家さんから直接ハガキが届く!という贅沢な感覚への感動とが混ざった特別な感激でした。

その案内状は、”利益目的に配布される広告の案内状”と、一線を画した何かをいつも感じました。

媚びる様子は一切なく、派手な売り文句もなにもない。
ただ、そっと、そこにいつも乙女が静かに描かれていて、
日程と、開催される場所が書かれていました。

その場所は、東京でした。
私は、生まれも育ちも大阪です。
一度だけ、ガイドブック片手に東京の喫茶店巡りで訪れたその喫茶店には、
絵があって、古い木製のテーブルがあって、お野菜が美しく並んだカレーライスをいただいて、
そのあとに、バナナケーキと珈琲をいただきました。

運んでくださったのは、黒髪で長い三つ編みの女性で、
その人は、給仕の合間には、カウンターの奥で絵を描いているようでした。

奥の壁には、月に2度の集まりをしている小さな案内が貼ってありました。




*


先日に続き、昔話をしたくなりました。

いまはもうないお店の話、
一生懸命、あのこととを伝えたいと思う。

でも、何か違うな、そうかな、どうかな?
何度も何度もトライアンドエラー。

でも、とりあえず、ここまでをアップしてみますね。


あなたのあの店への思い出も、
いつか聞かせてもらえたら嬉しいなぁ~。。。。


あのお店に通っていた皆様、
いかがお過ごしですか
















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by otomeya | 2016-07-08 01:12 | 失われし場所

雨の日

雨の日。静かな午後。久々に、空想。

夢に敗れたことはありますか?
諦める、のではなく、敗れる。

その日、私は京都の町をお友達と歩いていました。
お友達は、その日、夢に敗れたという心境だったと思います。
残念でならない夜でした。

だけど、彼女の中には敗れた一方で、諦められないものもあったのでしょう。
ふと、
「近くにね、小さいけれど、とても素敵なお店があるの。
なんのお店かわからないのだけれど、とにかく空間が素敵なの」
と、教えてくれました。

励ましの言葉なんて、もうとっくに尽きた。
少しでも、何かが見えるなら・・・と、
一緒にその小さなお店を尋ねました。

彼女が連れて行ってくれたのは、
100年以上前に建てられた古民家を改装した建物でした。
硝子越しに中を覗くと、
日本家屋の中に、年代物の舶来家具が薄暗い空間に並んでいます。

お店なの?ギャラリーなの?入っていいの?
これって営業しているの?

数々の疑問を二人で話しながら、
あんまり時間ないけど、ちょっと聞いてみようよ!
と扉を押した。

そう、私はそういうどきどきが、とても好き。
何かわからないけれど、惹かれずにはいられないもの。
めったに出会えないけれど、
そういう瞬間、未知との出会い、
運命を感じるようなこと、どれも大切な宝物。


結局、数回しか行けなかったけれど、
宝物の場所でした。
この6月で、建物老朽化により立て壊しになるそうです。
あの場所で過ごした、わずかな記憶は、雨の湿気とともにありました。
古民家のもつ独特な木造が湿度と一緒に皮膚に感じるものがある。
蚊取り線香の香りと、ミスマッチさが心地よかった豪奢な椅子たち。

大好きだったな、でも、いつまでもいつまでも、
永遠に変わらないでいることなんてできない。
あの場所も、記憶の中の場所へと、移築する時期になった、
と思うしか、ないのです。

記憶の場所を久々に歩く、
店構え、お店で過ごした時間や空気、時には音楽も、
鮮やかに思い出すことができるのに。
もう訪れることができない、すでにこの世界にない場所たち。


目を閉じて、このまま眠りにつきたくなります。
雨音を子守唄に。。。



さよなら、あの場所。
今日は、音楽会が開催されるようです。


行けないけれど、かつて過ごした時間を、
私は一人、遠くから楽しむことにしました。

あの空間を大事にされていた皆様に感謝の気持ちを。。。

ありがとうございました。

















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by otomeya | 2016-06-19 14:29 | 失われし場所

あれから

ねえ、あれから何度空を見上げましたか?

そのとき、何度、思い出した?


本当のことは、いまの 心の中だけ。


すべて変化する。

過去の記憶も、変容する。

枯れた花は、一瞬の衝撃で、粉々になるね。
どんなに美しい硝子も、落としたら割れるね。
宝物のアンティークレースもシルクのドレスも、たっぷりのドレープの重力で裂けてなくなるね。

その悲しさを、愛しさに変える魔法を、私は欲しいだけ。


さようなら、今度こそ、さようなら。





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by otomeya | 2015-07-31 00:07 | 失われし場所

またひとつが終わり。

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食器棚を整理しました。
カップは、割ってしまったけど、名残惜しくておいていたソーサー。
使わないから、長い間、忘れていたけど、大事にしていた。

自由になるお小遣いには限りがあった。
お洋服が大好きで、食器はいつも後回しになっていた。
初めて買ったのが、このロウレイズだったかもしれない。
買ったお店も、もうなくなってしまった。
久々に思い出して、調べたら、なんと。。。
2015/03/10
店舗も事業もすべて終了してしまったのだそう。

ロマンチックな絵柄のティーパックは、
北浜レトロ(大阪にある英国喫茶)に行くたび、
お土産を選ぶのが楽しみでした。

乙女屋店舗でも、開店当初、お取り扱いさせていただいていました。


愛していたお店、会社がなくなることは、本当に悲しいです。






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by otomeya | 2015-06-22 00:01 | 失われし場所

時の流れない・・・・場所。

時が流れない場所だった。


何年経っても 変わることのない 陶器の肌は冷たくて
シルクのドレスだけが、色あせて 時には 儚く散るだろうか。

誰かが忘れても、 また 誰かが 抱きしめてくれる


枯れることのない花たちは、
少しばかり色が褪せたとしても、
季節も関係なく ずっとそこで咲き続ける。


最初から枯れている花だけを束ねて
時が経ってもう会えなくなる少女にさよならをつたえよう。

でも、大丈夫。

私は、もういないあなたとともに
ずぅっとそばにいるから。



・・・・そんな世界に 長い間 私はいました。



私だけの場所だったその世界は、
ほかの人も 必要だといった。

私はとてもうれしくて、 みんなを招いて
薔薇とラベンダーの香る温かい紅茶を入れようと思った。



そうしたら、いつのまにかその場所は私だけの場所ではなくなり
温かい紅茶を入れたら
それはいつか冷めることが運命づけられている。





*


そんなことがあって今なのだけれど、
いまなお、私はその世界を守ることが仕事のようだ。

いや、今だから守ることができるのかもしれないと思う。


でも、一方で、もうひとつの世界は確実にリアリティーとしてある。


それを・・・スタートさせました。


興味がある方は、応援してください。


これまでと まったく違うものです。



****





*




*
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by otomeya | 2013-07-10 01:28 | 失われし場所

失われた時間・・・・。

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今はもう製造されない 不思議な時計。


ひとつの針は失われ、

それは太陽の針だったので、


その時間は、もう月の闇に支配された時間のみを刻み続ける。



・・・・・そんな時計は、思っていた方の所へ、

気に入っていただけて、お届けできて、


幸せなお仕事でした。



ありがとうございました。
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by otomeya | 2012-08-25 01:20 | 失われし場所

失われた場所・・・・

大好きな空間が いくつも失われた。

ように・・・・


私の心の中のあの空間も、いつの間にかもう、いつのまにか、なくなってしまっていた。


飛び出したのは、私?


それとも、追い出されたのか?




落ち込んでいるのではなくて、誰かに期待してがっかりしていたのではなくて、


求めていた私の世界に飛び立つことができるようになって。


できるようになったのか、飛んでみるしか、もう、ほかにないのだというのか、

どちらがどうでもいいのだけれども、


今までいた場所を、守られていた場所を、旅立つことをもう決めて、

今までのことを振り返って、悲しいのではなく、寂しいのではなく、

あえていうなら、がんばってきた自分に、よくがんばってきたねとでもいいたいようなキブン?


よくわからないけれど、泣きたくて、ただ、泣きたくて、そんな気持ち。



「うさぎ!」の第九話に「痛みは力だ」とあるけれど、

そしてそう言いたいけれど

簡単に言えることではない。

言えなくても信じることは出来る。

痛みは力だ、と。



この文章は、小沢健二さんのHPに掲載されていた文章。


オザケンブームのときに、知ったミーナーなワタクシでありますが、

いまだからこそ、小沢健二さんの本当の純粋さと聡明さが際立っているように思います。



「Aという考え方と、Bという考え方、どちらも正解かもしれないし、

まちがっているかもしれない」


「貴方が何を選択するかで未来が180度変わる可能性がある」


と、小沢健二さんの展覧会に行かれた方が、つぶやかれていて、


ここ数週間、ずっと私の中にあったなにかもやもやが、

言葉となって理解することが出来て、ちょっとほっとする。






私が、これから実現していきたいことは、

言いたいけれど、簡単には言えないことばかりかもしれない。

言うことさえ、簡単にいえないのだから、実現なんてもっと、難しいかもしれない。


でも、信じることはできる。


この、なんと儚くも強く、優しい言葉だろうか。



今の小沢健二をもっと知りたい。


本当のことっていうのは、いつもそこに、ちゃんとある。


それは、私にとっての本当のこと。




そのための、乙女屋。



いや、オザケンのための、乙女屋ってわけじゃないですけどね。(笑)


なんどか、書き直ししてたら、なんか変な終わり方になっちゃった!
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by otomeya | 2012-07-05 00:44 | 失われし場所

会いたい人のこと

名古屋には 会いたい人がいる。


ビクトリアンSHOPのリュバンさん♪

大好きなお店で、オーナーさんも、守ってあげたくなるような、
可憐で愛らしい方・・・♪


先日の京都のイベントでお会いしたばかりだけど、
もう、すでに会いたい人です。


そのリュバンさんのブログで、とてもステキな記事があって、
私も、これからの自分のテーマを、これにしよう!と思いました。


リュバンさんのブログの記事



それにしても、
「貫く」ということ「ぶれない」ということは、とても大変なこと・・・
とつくづく思うこの頃です。
凛とした自信と自分の立ち位置を見極める力・・・がなくては貫き通せないし、
単なる頑固になってしまう・・・

「貫く」ということは、とても「しなやか」でなくてはならないのかも・・・





貫くために、しなやかになること。


さすが、24年、雑貨屋さんのお姉さまのリュバンさんの心強いメッセージです。


私も、来年は、

自分に自信を持てることはなになのか、
自分の立ち位置、そのときやるべきことをしっかりと見極めて、
細かいことに振り回されたり、一喜一憂するのではなくて、
目先のことではなく、もっと大きなまなざしで遠くを見つめながら、
おおらかで柔らかで、そして強い人になりたいな・・・・

をテーマにしたい、と思います。



1日が過ぎるのが、早い、早いの毎日で、
いつもなにかに追われているような日々ですが、
そういっても、去年の今頃はもうはるか昔のことのようで、
ほとんど何も思い出せません、


振り返るのではなく、この道をただ、まっすぐに。

今日も、やっぱり、わがNickeyの歌を聴きながら・・・・

今日は24日・・・


すべての人が、心温まる美しい時間をそれぞれに過ごしていることを願います。


*

話がそれてしまったのですが、このリュバンさんの記事でご紹介されている

ステキなオーナーさんの「野の花」さんは、
オーナーさんが初めから決めていらしたとのことで・・・
来年で閉店なのだそう。

こんなに強く美しい魂の方は、きっとなかなか出会えない。


ぜひ、会いにいきたいな、と思っています。


皆様も、ぜひ、おでかけされてみてはいかがでしょう?


美しい人との出会いは、人生の何よりの宝物だと思います。
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by otomeya | 2011-12-24 02:25 | 失われし場所