愛しいもの

大好きで、
大好きで、大好きで。
大好きで、大好きで、愛しくて、愛しいから、涙が出た。


ただ、それだけで。

他のことは考えられなくて。

常識的なこと、
褒められるようなこと、すごいねっって言われること、
なにもかも捨てたかった、そんなこと、どうでもいいよって言いたかった。


普段、なにかと考えすぎたり、
他者の眼差しを伺ってしまう癖がついている私のつまらないところ、
すべて吹き飛ばしてくれるくらい、好きと思わせてくれる存在。


それだけを、集めたかった。

たとえ、小さな空間であったとしても、不純物なしに、それだけを集めて、
私のように不器用で、寂しいのに、寂しいっていえない、行き場のない人を、
そっと黙って包んであげられる暖かい灯りをともせる場所を作りたかった。

そこに、別に誰も来なくてもよかった。

だって、私の居場所だから。

もし、誰かが来ても、本当はなにもしゃべりたくなんてなかった。

だって、お互いの孤独を、安っぽいありがちな言葉で、舐め合いたくなんてなかった。

ただ、だまって、その空間を守っていたかった。



だけど、実際の私は、どうだっただろう?

一生懸命だったといえば聞こえがいいが、さぞ、みっともなかったり、間違えたこともあっただろう。




それも含めて、でも、それでもなんでも、とりあえず10年はやってきたのだ。


そして、最初の願いだけは変わらない。







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# by otomeya | 2017-10-08 23:11 | 日々の戯れ

約束の10年

約束の10年の日が近づいている。

現実的な日々の業務を、少しずつ進める毎日。

秋の三連休、私はお店で過ごしています。

一歩入って、数秒で出ていく人、
ちょっと覗いて、入らない人、
数年ぶりにお会いして、その距離も感じさせないくらい、話し込んで帰る人。

様々な人のほんのわずかな時間であったとしても、乙女屋というお店が現実にある。

よく考えたら、とてもとても尊いこと。


雑誌に紹介されることもなく、
すごいねと褒めてもらえるわけもなく、
ただただ好きで、ただそれだけのお店。


そんなこんなでもうすぐ10年。
秋の祝日に、ふと、読み返してみたくなったのは、近所のお店の人が、乙女屋の為に書いてくれたBlog記事。

一生の宝物です。

このようなお店づくりを、襟を正して、もう一度。

http://arabiq.jugem.jp/?eid=71








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# by otomeya | 2017-10-08 22:57 | 日々の戯れ

さて。

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WABARAに恋をして、すっかりうつつを抜かしている日々です。

でも、そろそろ、そんなわけには、いかなくなってきました。


約束の10年が近いからです。


乙女屋が実店舗を構えることになった時、周囲の人たちはみんな心配しました。

私は、販売員を経験することがありませんでした。
当時の私は、基本的に人づきあいが非常に苦手で、常識的な挨拶をすることさえ、いつも不安でいっぱいでした。
そのうえ、乙女屋が扱おうとしている品揃えは、一般的ではありません。

「世の中の人が、みんなあなたみたいじゃないのよ?」

「やってみたらすぐに、そんなに甘いものじゃないってあきらめるだろうよ」

すこし親しい人は、そういうことを言葉で伝えてくれました。



でも、ただ、ひとりだけ、応援してくれた人がいました。


その人は、いいました。


「もし、誰も来なくて、何一つ売れなくても、10年は続けなさい。

その覚悟がないなら、初めから、やらないほうがいい。

何も売れなくても、10年続けたら、その人にしか見えないものが絶対に見える。

それを見るまで、必ず続けることが大切だね」


と。


その10年の約束の日が、今年の11月1日です。

本当にあっという間の日々でした。

何もわからないままに、
ただ、その時に自分が信じたことに、一生懸命に向き合いました。
信じたことを疑って、”常識的”と言われることをやってみたり、
今となったら、間違えていたなと思うことも、たくさんあります。

でも、その都度、私なりに、一生懸命でした。


そして、今、感じることがあります。


それを、ひとつずつ、整理して、行動していく時期に入ります。



「強くなくていい。
偉くなくていい。
大丈夫。
信じていい。」


WABARAと語り合いながら、秋を過ごしています。






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# by otomeya | 2017-10-06 23:37 | 日々の戯れ

WABARA

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枯れてゆく曲線に魅せられる。


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褪せていく色に、心が軋む。


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最後の言葉を、私は、まだ見つけられないでいる。







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# by otomeya | 2017-10-05 22:53 | 花の記憶

WABARA


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最初にWABARAをくださったお客様から、二度目のWABARAの差し入れをいただきました。

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それぞれ違う、ピンクのWABARAたち。
それぞれに、美しく、愛らしい。

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いただいたWABARAのうちの1本は、少し早く弱ってしまいました。
可哀想だったので、早めに抜いて、ドライに。

そのあと、私自身がWABARA cafeに出かけてもらってきた2本の薔薇を足しました。

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1本減りました。
一番奥があとで足した子。
手前の2輪は、お客様からいただいた子。

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啓司さんのWABARAは、茎も花弁も本当に繊細。
そのせいもあって、色も繊細で、その瞬間ごとの変化の美しさに、その都度魅了されます。


一般的な薔薇の需要は、ホテル会場や展示会等で飾られるような、
遠くから見ても見栄えがするものが多いそうです。
また、流通の間、展示している間、しっかりともちのいい丈夫さも求められるという。

それは、舞台衣装等で使われる丈夫で煌びやかな化繊のレースの役割と同じ、とふと思う。

大きな舞台で、照明を浴びて、遠くにいる人も魅了するためのドレスのレースは、
そのために相応しい役割がある。

薔薇だってそうなんだ。

一方で、啓司さんのWABARAは、
繊細な糸で編まれ、わかる人にしかわからないアンティークレースの魅力のよう。

そっと、指先をわずかに緊張させて、
大切に触れなければ、崩れてしまうような繊細な美しさを放つ。

大きな会場や、造花のように枯れないことを求められる場所には、相応しくない。



啓司さんが生涯かけて薔薇と向き合い、悩んできたなかで、
「それでも、自分は好きな薔薇しかつくらない」
(ご本人から伺いました、この話は、またいつか!)
と、心に決められて、大切に育ててこらたWABARAたち。


「売るための薔薇は作らない。
好きな薔薇しか作らない。
僕が好きだと思って作る薔薇を、
同じように好きだと思う人がやってきてくれて、薔薇を買ってくれたらうれしい」


啓司さんが、農園で聞かせてくれました。
その話を聞きながら、私は、農園の薔薇たちを見ていました。
啓司さんは、あのとき、どんな表情をしていたのだろう?

微笑んでいただろうか?

きっと、同じように、薔薇たちを見ていたような気がする。

だって、それは、私に語るというよりも、
薔薇たちへの、いつもの言葉のように感じたから。



「いつもいつも、どんなときも。
僕は、君のことが一番好きだよ。
だから、可愛く、美しく、咲くんだよ。
誰が何と言おうと、僕は君の味方だよ。
君が、世界で一番美しいよ」



そう、語り掛けられて育てられた薔薇。

そんな薔薇だから、世界で一番、誰かを幸せにする。

多くの人のための、誰の物でもない薔薇じゃない、
世界で一番、愛されて作られ、そして、愛してくれた人のものになる。

「わたしの薔薇」


猫も、人形も、薔薇も、”わたしのもの”が、特別に最高に、贅沢で愛しい。




*

















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# by otomeya | 2017-10-04 11:29 | 花の記憶

「WABARAの日」



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「WABARAの日」を乙女屋で開催することができました。
50本の薔薇を、啓司さんから直接分けていただいて抱えて買ってきて、薔薇たちのために空間を作りました。

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かつて、生花が苦手だった私。
数年前、心がとても弱ってしまったとき、助けてくれたのは生花でした。
それから、ずっと、生花に憧れ、恋い焦がれ続けた。
だけど、何度も諦めて、そう甘くはないんだ、と思っていた。


柔らかな光が射す空間に、
時を忘れたようなアンティークと
忘れられたようなお人形やぬいぐるみたちと、私はずっと過ごしていたかった。
そして、私のような女の子と、私が今の私になったきっかけをくれたあの人を待っていたかった。


だけど、いつしか、足りないものがあると気が付いた。
それが、生花だった。
でも、乙女屋に相応しい花、ってなんだろう?

好きなお花はあるけれど、乙女屋の花って、なかった。

乙女屋の花って、どんな花?

「愛しいね、だから、悲しいね。
だけど、大丈夫。
ほんの束の間、此処で休んでおいきなさい。
すぐに、暖かいお茶をいれるから、少し待っていて?
そうね、いろいろあるわ。
だけどね、時がすべてを癒してくれるから。
そういう空間のための、花。」


豪華絢爛な、いばりんぼの花じゃない。

だけど、野に咲く草じゃない。

だって、野に咲く草は、野で咲いているのが、一番美しいのよ?

乙女屋の空間は、野原じゃない。



「蕾の時から、枯れた最後まで、それぞれに美しいの。
片時も、同じじゃないの。
永遠は、ないの。
だけど、どんどん、甘い香りを放つわ。
置かれた環境で、私は咲く。
蕾のまま、枯れることも、あるかもしれない。
でも、それでもいいの。
私は、私だから。
だから、大丈夫なのよ、あなたも、あなたでいいの。
信じていいの、大丈夫。
私は、あなたの花よ、愛しているわ。」



そう、言ってくれる、花、

それが、乙女屋の花。


そして、出会った、國枝啓司さんのWABARA。

「乙女屋の花だね」って、大事な人が言ってくれた。

そして、言ってくれた。

「私、好きよ、WABARAが」って。


ありがとう、本当に、みんなみんな。




次回の「WABARAの日」も、お楽しみに!
















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# by otomeya | 2017-10-01 23:21 | 花の記憶

「世界で一番幸せになるばら」

□連載記事です□
そのいち→http://otomeyanet.exblog.jp/26075143/
そのに→http://otomeyanet.exblog.jp/26078002/
そのさん→http://otomeyanet.exblog.jp/26080052/
そのよん→http://otomeyanet.exblog.jp/26080082/


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WABARA cafeを訪れよう!
今すぐ行こう!!!!

私達を、そのように覚悟させたのは、SNSで見つけたとある投稿記事でした。

それを体験したい!

それってなに?

ハイ!これです!!!


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瓶に詰められた薔薇の香りくらべ!



嗚呼、もう、最高です!!!!


わざわざ、はるばるでも、来てよかった、と思えるお店での体験の尊さを再認識しました。
スタッフの方も本当に素敵な方ばかりで、私達の今後の話を応援してくれました。
そのあと、ちょっと特別待遇してもらって、農園にもお邪魔させてもらいました。
そこで、薔薇の作出者の國枝啓司さんと奥様にお話を聞かせてもらいました。
(通常は、予約制です)

いいんだ、信じて、自分の道を進んでいっていいんだ。

そのように、思えるお話を聞かせてもらいました。

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再び、カフェに戻ってきて、スタッフの皆様にお礼とご報告をしました。


そして、今回の「WABARAの日」が実現しました。


cafeは、2017年9月29日~10月12日までリニューアル準備中。
10月13日(金曜日)に新しいパティシエさんで、オープンだそうです!

ご都合がございましたら、ぜひ!


そして、乙女屋の「WABARAの日」、皆様本当にありがとうございました。

10月も開催したいと思っています。

実物の美しさと香りの心地よさを、ぜひ、体験してみてくださいね。




長い連載にお付き合いくださってありがとうございました!


(完結)




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# by otomeya | 2017-09-30 23:45 | 花の記憶

「世界で一番幸せになるばら」

□連載記事です□
そのいち→http://otomeyanet.exblog.jp/26075143/
そのに→http://otomeyanet.exblog.jp/26078002/
そのさん→http://otomeyanet.exblog.jp/26080052/


勢いに任せて、大阪からJR新快速で約1時間半!(ただし、直通!)
入口の薔薇から大盛り上がりですが、いよいよカフェの扉を開きます。

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カウンターにあるWABARAたち。

頼んだのは、薔薇の花弁入りのレモンネード。

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各テーブルにWABARAが活けてあります。
このWABARAは「結」といいます。

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壁には、絵を飾るように、WABARAたちが提げられています。

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自家製のローズウォーターは、セルフで飲み放題。


かなりネットで予習していましたが、期待を何も裏切られません。
完璧に好き!!!!


しかし、私達が来ようと決心した、一番の理由は・・・・・!!!!



(続く)




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# by otomeya | 2017-09-30 11:41 | 花の記憶

「世界で一番幸せになるばら」


□連載記事です□
そのいち→http://otomeyanet.exblog.jp/26075143/
そのに→http://otomeyanet.exblog.jp/26078002/


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「WABARA」に出会い、Rose Farm KeijiのHPを見るにつれ、
どんどんと想いが膨らむ。

HPの中にある「一本の薔薇で、人生が変わるかもしれない」の言葉通りかもしれない。

ぐるぐる、いろんなことを思いめぐらせます。


このWABARAに出会ったのは、作家の大西けいさんの個展中でした。
大西さんも、私と同じくらいに、WABARAに興味を持ってくれました。
というか、二人でWABARAに恋に落ちたような状況に!

仕事の話で会っているのに、お互い、WABARAのことしか考えられない!


「美保さん、もう、いまから、いきましょう!」


そういってくれたのは、たしか、大西さんだった気がします。


「え?いいの?」(→乙女屋店主。絶対すごくうれしい顔をしていた!)

「いけるでしょう?仕事の話は電車でもできますし!」(→けいちゃん!素敵!)


「けいちゃん、大好き―――――!!!!!!!」 (→乙女屋店主。バカです!)


で、そのままJRに乗りました!
そして、着きました! JR「守山」駅前にある WABARA cafe!
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着きました!


きゃーーーー!


(続く)






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# by otomeya | 2017-09-30 11:18 | 花の記憶

「世界で一番幸せになるばら」


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お客様からいただいた薔薇は、次の日も、ますます魅力を発揮しつづけました。
(もらったときの記事 →http://otomeyanet.exblog.jp/26075143/

少しずつ、花が開くと、花の形が変わり、細い茎がたわむ。
香りが変化し、色も変わる。
その都度に、ますます美しくなる。
時の経過を受け入れ、緩んでいくその姿は、寛容な気高さと甘い諦念を感じ、私を恍惚とさせた。

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窓の外から、硝子越しに見る。

なんなの、この繊細で色っぽい薔薇は!


夢中になって、ネットの情報を検索する。

「Rose Farm Keiji ばら作家 國枝啓司のばら園」 (http://www.rosefarm-keiji.net/)がでてくる。


ばら作家ってなに!?!?!


HPを読み進める。
美しい写真の数々と、コンセプトにますます魅了される。



*

「風にたなびく、野に咲く花のようなばらを育てたい。」


「花でお腹はいっぱいにならないけれど、こころはいっぱいになる」

毎日声をかけたくなるような「いのちを感じる花」。

花瓶に挿してからも生き続け、日ごとに表情が変わっていくばら。

お部屋に一輪あるだけでも、心がほっと安らぐ、そんなばらを目指しています。」(http://www.rosefarm-keiji.net/ より引用)


*

ちょっとーーーーー!!!!!
これって、乙女屋が、伝えていきたかった事じゃない!!!!!!



農園は、滋賀にあるという。
カフェは駅から近いという。
日帰りでも行けそう。

行きたい、行きたい、行きたい!!!!!



(続く)









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# by otomeya | 2017-09-29 11:29 | 花の記憶