お人形について

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先日、神戸人形の旅にちらっと書きましたが、
最近はアンティークドールは本物より作家のレプリカ物が気になります。

元芦屋にあった専門店のオーナーさんがお亡くなりになられて、
ムリすれば買える・・・?というお値段で、素敵~~!
とときめく本物に巡り逢えなくなりました。
全体的な数が、なくなってきたのかもしれないけど、
昔の雑誌ほど、可愛いコがたくさんいます。
今は、可愛いな~って思うコは、ミュージアムでみるしか、縁がなくなってしまいました。
素敵な調度品の中で、すばらしいお人形を見るのは、もちろん夢心地ですが、
私は、「それはそれ」。
人様の所有するコレクションを拝見するのであって、
「もしかして、努力すれば私とのであいがあるかもしれない・・・!」という、
SHOPで見る楽しみも、別に確保したい。
もちろん、買えないんで、淡い夢と勝手な理想なんですが・・・。

数年前、私が知っていたのはリブロは大手のメーカーがつくる、
ただのビスクドールやん!っていうキレイキレイなものだけでした。

型は似たものを使ってるのかもしれないけど、何がどうで、アンティークドールレプリカなの?
これで満足できる人って、アンティークドールのどういう所が好きなんだろう?
とひそかに疑問まで持ってました。

だって、お人形の表情も、ドレスの雰囲気も、カタチとおりにはなってるけど、
それだけに思えたのです。

そんなときに、「アンティークドールのもっとも上等なこのイメージでレプリカを作ることができたら、あまり出来のよくない本物よりも欲しいと思う」
という信念でレプリカを作りつつ、その研究をかねてアンティークドールお店として展示会回りをしている人にお話を聞く機会がありました。
実際にその人がつくるお人形は写真でみただけですが、
その人の理想であろう独特な優しい雰囲気をもつ素敵なレプリカでした。
それが理想の雰囲気のコだったら、間違いなく欲しくなっていたに違いありません。

でも、私がすきな雰囲気は少し違っていました。
ひたすらに可愛くて優しい感じではなくて、金子國義氏のいうような「甘すっぱい」感じ。
生きている悲しみみたいなものを持っているコが好きでした。

でも、その方のお話をきいたおかげで、
「レプリカ=偽物で価値がないもの」という方程式は崩れました

そして、さらに続けてその人がおっしゃった、
「レプリカでも可愛ければいいと思う一方で、どんなに理想をかかげても、
あくまでレプリカであることは間違いないということを忘れてはいけない。
どんなに可愛くても、どうしてでも偽物には変わりはない
だから、そのレプリカのお人形は偽物という宿命を持ってしても
愛されるようにしてあげなくちゃだめなんです」
という言葉は、私にレプリカのお人形の奥深さを教えてくれるものでした。

そういう心を大切に、自分が納得できるお人形を作ってみたい・・・!と、強く思ったのです。

そして、教室に通い、とりあえずは(至らないとこや課題はまだまだ山積みですが!)
一人でも作れるまでにしていただいて、すべての工程を一人でやったのが、
「乙女屋のお人形」と称してHPで紹介しているこのコたちです。
このコはジュモウのEJのモールドなのですが、
教室で作った作品を含めても一番気に入ってるコです。
一万円もするアンティークのグラスアイを入れてます。

時折、褒めていただいては天にも昇る想いをしていますが、今は制作をお休みしています。
というのも、以前のようにひどいレプリカばかりではなくなり、
私がいいな~!と焦がれるレプリカ作家さんが存在する現実に、負けてしまったのです。

作ることは、あるものを買うより絶対に高くつきます。
気に入ったレプリカがたとえ50万でも、同じ材料を揃え、その作者と同じ技術をつけるまでの年月と手間を考えると、断然安いです。
倍以上をかくても同じ物は作れません。
素敵なレプリカ作家さんたちをみて、
私がこうなれるまでにあと何年・・・どれだけ数を作ればいいのだろう。
費やせば果たして作れるという保障はあるのかしら?

その不安を抱えて、作り続けるしかないとわかっていながら、
それだけの強さは私にはなかったのです。
でも、優しい励ましをいただいたおかげで、ムリしないでも、少しずつでも、また作っていこうかな。と思い始めました。
小さいようで、でも実は大きな夢もできましたし・・・・♪
そんなわけで、とりあえず、自作EJちゃんの写真を撮り直してみました~。
お久しぶりのEJは、それでもなんだかやっぱり寂しそう・・・でしょうか

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by otomeya | 2005-10-07 11:31 | お人形考


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