ずいぶん、肌寒く感じるようになったある朝
温かいモーニングティーにミルクを注いで、
忘れていた夢を思い出そうと、お気に入りたちを見つめる。
いちばん 最初に描いた夢は、
いつしか現実に負けてしまい、とっくの昔に役に立たないものになっていた。
でも、待って・・・?
役に立つ必要なんて、どこにあるの?
世の中の、コレが素敵ですよなんていう、価値観の押し売りにうんざりして、
私もその立場にいなければならないのは、分かっているのだけれど、
一方で、そんな同じことをしていたって、本当のことを見失うだけなのでは、なんて、
思ったりしてしまう。
たくさんの時間が流れ、
様々なことが変わった。
なにより、私自身が大きく変わった。
これから、さらに変わっていきたいと思っている。
けれども、実現したい夢は、変わらなかった。
むしろ、以前よりも、強烈に、頑なに、ひとつの世界を描いている。
小林秀雄さんの考えを思い出す。
「自分自身のことなんて信じられないけれど、
何かに感動して、心揺さぶられる瞬間は、信じられる」という趣旨のことをどこかでいっていたはず。
私も・・・・
自分自身のことは信じられないけれど、
「乙女屋」のことだけ、信じられるかもしれない。
それはなぜかというと・・・・
あらゆる環境において、なににも捕らわれないで、
私の心が素直に感じる何かを信じているものを、集めたお店が「乙女屋」であるから。
なにかに、心揺さぶられるほどに感動するってことは、
理屈ではなくて、いちばん、本当のことだと信じているから。
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きっと、多くの人にはまったく理解ができない、幼稚な私の、そんな気持ち。
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