「知る人ぞ知る」作家だと思う。
「吉田キミコ」
この人の作品に惚れ込んで、もうすぐ二十年になる。
私の寝室には、この人の絵を飾っている。
この絵だって、初めて見るわけではない。
なのに、数日前に乙女屋の壁に飾ったら、飽きることなく、今回も胸を射抜かれた。
なんだろう、なんと、説明したらよいのだろう。
力強いけれど、静か。
擬人化された動物は、とても自然で、ファンタジーな甘ったるさを感じない。
斜に構えた眼差しではあるけれど、現実逃避ではない。
現実に声を大に異議を唱えるのではなく、自分らしくあることを、現実と向かいながら貫いている。
キミコさんの絵は、やはり、特別。