人気ブログランキング |

カテゴリ:花の記憶( 31 )

「花を持って歩く」

数年前の事。


とあるお花屋さんでちょっと贅沢なブーケを自分の為に作ってもらった。


「大阪まで帰るので、手提げにいれてもらえますか?」


と、お願いした。


すると、店主さんはおっしゃった。


「ブーケはね、抱えて帰るのが一番美しいんだ。

今日、着ているお洋服に似合うように作ってあるから、抱えて帰ってください。

その時間も、ブーケを買った人だけが感じられる貴重なものだよ」


って。



その日から、私は他店でも、自分のお花じゃないときにも、お花は袋にいれてもらわない。

乙女屋の「WABARA」の日にも、そうやって言えるようなブーケを作れるようになりたいです。


WABARAを抱えて、嬉しそうに微笑んだ女たちが、乙女屋からどんどんそれぞれの場所に足取り返っていく。


想像しただけで、幸せ!!!!





by otomeya | 2017-10-18 23:37 | 花の記憶

もう少しだけ

e0037611_23044972.jpg
そして、枯れ果てた、わたしの薔薇。


まだ、最後の言葉は、見つからないでいるのに。



e0037611_23053521.jpg
そっと、時を経てきたレースを並べてみる。

ねえ、もうすこしだけ、そばにいてくれないかな?


e0037611_23062490.jpg

だって、まだ、本当は、

ねえ、本当は、わかっているでしょう?



そんなことの、繰り返し。



.



□関連記事□
http://otomeyanet.exblog.jp/26089953/









by otomeya | 2017-10-09 23:08 | 花の記憶

WABARA

e0037611_22543372.jpg
e0037611_22545081.jpg

枯れてゆく曲線に魅せられる。


e0037611_22552065.jpg


e0037611_22554378.jpg

褪せていく色に、心が軋む。


e0037611_22560354.jpg

最後の言葉を、私は、まだ見つけられないでいる。







by otomeya | 2017-10-05 22:53 | 花の記憶

WABARA


e0037611_11051205.jpg

最初にWABARAをくださったお客様から、二度目のWABARAの差し入れをいただきました。

e0037611_11060583.jpg

それぞれ違う、ピンクのWABARAたち。
それぞれに、美しく、愛らしい。

e0037611_11065576.jpg
いただいたWABARAのうちの1本は、少し早く弱ってしまいました。
可哀想だったので、早めに抜いて、ドライに。

そのあと、私自身がWABARA cafeに出かけてもらってきた2本の薔薇を足しました。

e0037611_11114639.jpg

1本減りました。
一番奥があとで足した子。
手前の2輪は、お客様からいただいた子。

e0037611_11132345.jpg
啓司さんのWABARAは、茎も花弁も本当に繊細。
そのせいもあって、色も繊細で、その瞬間ごとの変化の美しさに、その都度魅了されます。


一般的な薔薇の需要は、ホテル会場や展示会等で飾られるような、
遠くから見ても見栄えがするものが多いそうです。
また、流通の間、展示している間、しっかりともちのいい丈夫さも求められるという。

それは、舞台衣装等で使われる丈夫で煌びやかな化繊のレースの役割と同じ、とふと思う。

大きな舞台で、照明を浴びて、遠くにいる人も魅了するためのドレスのレースは、
そのために相応しい役割がある。

薔薇だってそうなんだ。

一方で、啓司さんのWABARAは、
繊細な糸で編まれ、わかる人にしかわからないアンティークレースの魅力のよう。

そっと、指先をわずかに緊張させて、
大切に触れなければ、崩れてしまうような繊細な美しさを放つ。

大きな会場や、造花のように枯れないことを求められる場所には、相応しくない。



啓司さんが生涯かけて薔薇と向き合い、悩んできたなかで、
「それでも、自分は好きな薔薇しかつくらない」
(ご本人から伺いました、この話は、またいつか!)
と、心に決められて、大切に育ててこらたWABARAたち。


「売るための薔薇は作らない。
好きな薔薇しか作らない。
僕が好きだと思って作る薔薇を、
同じように好きだと思う人がやってきてくれて、薔薇を買ってくれたらうれしい」


啓司さんが、農園で聞かせてくれました。
その話を聞きながら、私は、農園の薔薇たちを見ていました。
啓司さんは、あのとき、どんな表情をしていたのだろう?

微笑んでいただろうか?

きっと、同じように、薔薇たちを見ていたような気がする。

だって、それは、私に語るというよりも、
薔薇たちへの、いつもの言葉のように感じたから。



「いつもいつも、どんなときも。
僕は、君のことが一番好きだよ。
だから、可愛く、美しく、咲くんだよ。
誰が何と言おうと、僕は君の味方だよ。
君が、世界で一番美しいよ」



そう、語り掛けられて育てられた薔薇。

そんな薔薇だから、世界で一番、誰かを幸せにする。

多くの人のための、誰の物でもない薔薇じゃない、
世界で一番、愛されて作られ、そして、愛してくれた人のものになる。

「わたしの薔薇」


猫も、人形も、薔薇も、”わたしのもの”が、特別に最高に、贅沢で愛しい。




*

















by otomeya | 2017-10-04 11:29 | 花の記憶

「WABARAの日」



e0037611_23221800.jpg


「WABARAの日」を乙女屋で開催することができました。
50本の薔薇を、啓司さんから直接分けていただいて抱えて買ってきて、薔薇たちのために空間を作りました。

e0037611_23231604.jpg

e0037611_23241983.jpg

e0037611_23243150.jpg


かつて、生花が苦手だった私。
数年前、心がとても弱ってしまったとき、助けてくれたのは生花でした。
それから、ずっと、生花に憧れ、恋い焦がれ続けた。
だけど、何度も諦めて、そう甘くはないんだ、と思っていた。


柔らかな光が射す空間に、
時を忘れたようなアンティークと
忘れられたようなお人形やぬいぐるみたちと、私はずっと過ごしていたかった。
そして、私のような女の子と、私が今の私になったきっかけをくれたあの人を待っていたかった。


だけど、いつしか、足りないものがあると気が付いた。
それが、生花だった。
でも、乙女屋に相応しい花、ってなんだろう?

好きなお花はあるけれど、乙女屋の花って、なかった。

乙女屋の花って、どんな花?

「愛しいね、だから、悲しいね。
だけど、大丈夫。
ほんの束の間、此処で休んでおいきなさい。
すぐに、暖かいお茶をいれるから、少し待っていて?
そうね、いろいろあるわ。
だけどね、時がすべてを癒してくれるから。
そういう空間のための、花。」


豪華絢爛な、いばりんぼの花じゃない。

だけど、野に咲く草じゃない。

だって、野に咲く草は、野で咲いているのが、一番美しいのよ?

乙女屋の空間は、野原じゃない。



「蕾の時から、枯れた最後まで、それぞれに美しいの。
片時も、同じじゃないの。
永遠は、ないの。
だけど、どんどん、甘い香りを放つわ。
置かれた環境で、私は咲く。
蕾のまま、枯れることも、あるかもしれない。
でも、それでもいいの。
私は、私だから。
だから、大丈夫なのよ、あなたも、あなたでいいの。
信じていいの、大丈夫。
私は、あなたの花よ、愛しているわ。」



そう、言ってくれる、花、

それが、乙女屋の花。


そして、出会った、國枝啓司さんのWABARA。

「乙女屋の花だね」って、大事な人が言ってくれた。

そして、言ってくれた。

「私、好きよ、WABARAが」って。


ありがとう、本当に、みんなみんな。




次回の「WABARAの日」も、お楽しみに!
















by otomeya | 2017-10-01 23:21 | 花の記憶

ひまわり

e0037611_01024070.jpg

otomeya exhibiton ”追憶”展、初日、二日目が無事に終了しました。
素敵なひまわりの贈り物をいただきました。
小ぶりな可愛らしいひまわり。
あえて、葉が痛んだものを選んでくださったそう。
さすがです。
・・・・これから、葉が枯れたひまわりを見るたびに、
今回の展示と、その人の優しさをを思い出せそうです。
時を重ねるということは、なんて美しくて甘ったるく優しいのでしょう。
生きているっていーわー。本当に幸せ!


ひとつの展示をするって、いろんな人の想いと記憶が交差する、なんて素敵なことだろう!
今回、本当にそれを、ひしひしと感じることがたくさんありました。


今回の展示をするきっかけは、約1年以上前にふいに訪れました。
季節がいくつも変わり、コンセプト、想いもさまざま変化しながら、ベストのタイミングを探しました。
以前からお世話になっている作家さんには、甘えに甘えて、無理を聞いてもらいました。
ふいに訪れた偶然と、協力してくれる方がいるから実現した。
それはもちろんのことです。

さらに。
作家さんが物を生み出すということは、すごいことです。
自分の本当に作りたいと思うものだけを作り、信念を大切に物づくりを続ける、ということは、
本当に尊いと同時に、現実的には非常に難しい面があると感じています。
作家さん自身の技術や感性が素晴らしいことは大前提。
そのうえで、制作を続けるための環境に協力してくれるご家族、
ご本人の強い意志、
それを応援しているお客様があってこそ、続けられることだからです。


各作家さん日々の積み重ねと、その周囲の皆様の様々な形の協力と、
乙女屋をいつも応援してくれるお客様の存在と、
いろんな人たちの協力と想いがあってこそ、実現します。

実現した後、そこでまた共有する時間があり、出会いがあり、記憶が蓄積されます。

そして、いつの日か、思い出すのですよね、今日の日のことも、昨日のことも。


すごいなー・・・・本当にすごい、これって!

・・・・そう思いませんか?


そう考えると、otomeya exhibition と言ってみたはいいけれど、
作家さんと、お客様とのコラボレーションというか、バンド活動のようなものだなーって思いました。
メンバーが変わると、そこに流れる調和の波長は、別のものになります。
作家、もしくは、訪れた人が同じでも、その人の在り方で、その空間の空気や意味は一瞬で変わります。
すごいなー。それすべてが、その人自身の表現であるんだなーって。



私には、数字上でいくら売れた、というよりも、心のつながりを、とても尊く感じるようです。
同時に、これを身内乗りのものにしたくないという気持ちが常にあります。
ずっとちゃんと誰にでも広く開かれたものとして、
もっと多くの人と幸せをシェアできるような店になりたいです。
よい感性を刺激し合って、夢を見続けたいです。


私が乙女屋に求めるものと、
作家さんが乙女屋に求めるものと、
お客様が乙女屋に求めるものと、
それはすべて異なるだろうけれど、

それでも、私は、乙女屋で、一人でも多くの人の笑顔のきっかけを生み出したいです。
それが本当に私が求めていることだから、形式や他者からの評価や、何かと自分を比較することはやめました。





「神様を信じる強さを、僕に」
「生きることを 諦めてしまわぬように」


と歌ったのは、小沢健二の「天使たちのシーン」


ふっと思い出しました。

今、そんな気持ちです。


最後に~。
e0037611_01262345.jpg

ひまわりと私の記念写真。
私が一番楽ちんなお洋服。
大好きな大好きなワンピース。
15年くらいのお付き合いです。
結局、変わらないんだろーなー。


こんなに変わったのにね!

















by otomeya | 2017-08-21 01:28 | 花の記憶

夏の薔薇


e0037611_23265097.jpg

8月になりました。
乙女屋の軒下に咲く薔薇を剪定しました。

今年の春は、たくさんたくさん咲いてくれました。
薔薇のお世話の上手な方が、春先に植え替えてくれたおかげでしょう。
その後にも、お礼肥料のおかげで、こんなに暑い夏も咲いてくれました。

お花屋さんで売っている薔薇よりも、誰かのお庭で大事にされた薔薇が好き。


e0037611_23350023.jpg
建石修司氏も育てているというグリーンの薔薇。
夏にぴったりの、爽やかな差し色になりました。


お花のある日は、とても幸せです。










by otomeya | 2017-08-03 23:39 | 花の記憶

それにしても

e0037611_23291986.jpg
それにしても、月日が経つのが早くて早くて。


なにが一体原因なのかわからないけれど、
どうにもずーっと調子がでない。


わたしは、いつもにこにこしていたい。
わたしは、いつも乙女屋にいたい。
わたしは、いつもお人形たちの魅力を伝え、出会いを叶える瞬間をずっと信じて待っていたい。
すぐに売れなくったって、それでいい悪いとか言わないで。
大事な大事なたったひとつの宝物を、そんなに簡単に決められることばかりではないでしょう?
誰も来なくても、わたしだけは、信じて待っている。
待っている間も、楽しく過ごそう。
お人形達の為にお部屋を整え、花を飾ろう。

疲れ果てて都会を歩くある人が、ふっと窓のレースの飾りに気が付いて、ちょっとの時間に扉を開ける。

ああ、そうだ、私、実は、可愛いものが好きだった、

ってことを、思い出してくれるような瞬間を夢見る。

一方で、わたしは、なかなか会えないあの人にお手紙を書きたい。

わたしのおにんぎょうのために、新しいドレスを作ってあげたいし、
枯れることのないお人形の庭のお花たちを、美しく飾りたい。

だけど、現実には、そのどれにも、時間が足りない。

では、いったい、私は何をしているのだろう?



いつかお店をしたいと思ったときから、その願いは変わっていないはずなのに、
私自身も、環境も、なんだろう、なにもかもが変わってしまったような気がする。

戻ることに意味がないのはわかっているけれど、
でも、何を目指したらいいのだろう?

目指したものは、なにも達成できなかったけれど、
まだ、この空間は守られていて、薔薇を飾り、変わっていない自分の気持ちは守られている。


さて、この次は・・・・?


いま、乙女屋のこれからのために、めっちゃ真剣に考えているところです。







by otomeya | 2017-07-07 23:41 | 花の記憶

ゆっくり

e0037611_11415913.jpg


今年の5月は特別な日々でした。


少しずつ、日常へ戻っています。



力を抜いて、柔らかく、向き合っていきたいな、と思います。





*







by otomeya | 2017-06-04 11:46 | 花の記憶

薔薇の季節

e0037611_23130452.jpg
今年は薔薇を増やしました。

敬愛する画家が大切な思い出にしていて大好きな薔薇、ピエールドロンサール。
立派な苗をお迎えしました。
手入れをしてくれてる姉が、いい土で育ててくれたので、たくさんたくさん咲きそうです。
今日、ひとつめがほぼ満開に。
このまま、どんどん育ってね。

e0037611_23145191.jpg
この薔薇は、とても大切な人が乙女屋にアニバーサリーにくださったもの。
スーベニール というフランスの薔薇です。
とてもとてもいい香り。
こちらも、その方が、今年、土を入れ替えてくださったおかげで、立派なものが3つも咲きそう!

お客さまや道行く方々に、とてもほめていただきます。

お花ってすごいです。


手入れしてくださったお二方に、心から感謝しています。





by otomeya | 2017-05-06 23:18 | 花の記憶