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カテゴリ:お人形考( 42 )

「ふたつのじかん」

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【山吉由利子】個展
「Entre le passè et le présent ふたつの時間」
終わりました。

色んな意味で理想的な展示で、嬉しいことがたくさんありました。
本当にありがとうございました。

山吉先生の個展が大阪で開催されるのは初めて。

今回の展示では、過去の代表作品も出品していただくということもあり、
「過去」と「未来」 という意味で二つの時間、というタイトルになりました。
(ふたつあるそれぞれの会場での時間、という意味もありました)


山吉先生が展示空間も作ってくださいました。
普段の乙女屋什器を使っているのに、どうして、こんなにも、
なにもかもが、違うのだろう、

衝撃的な空間でした、私にとって。


暖かくて、穏やかで、とても静か。
奥底にしみこんでくるものがある。
深く、深く。
あざとさがいっさいなくて、余計な力が入っていない。
過剰さは一切なくて、不足しているものも、ない。
計算された完璧さではなくて、不完全さがむしろ美しい。
惹かれる。
愛しい。
どこまでも。

圧倒的な世界観の空間でした。
心地良い緊張感がありました。

人から聞いた話ですが、京都の昔人形青山さんは、
「山吉由利子の世界は、創作人形のあるひとつの到達点だ」と発言されたそうです。(→注1)

まさに、その通りだと思いました。


お人形たちは、ここにいるのに、
ここではない場所にいるように、私には感じる。

だから、惹かれる。
そして、ここではない場所へ導いてくれる。
そう、本来の私自身が眠る場所、本当の場所に。



いろんな環境の変化で、知らず知らずのうちに変化していた私の中の人形への想いが、
山吉先生のお人形たちと先生が作ってくださった空間によって、
一番最初に、お人形の世界に触れたころの感覚に戻りました。


思い出しました。

そして、戻ってこれました。


山吉先生、本当にありがとうございました。


ご来店くださったみなさま、
遠くから応援してくださった皆様、
ありがとうございました。





注1:昔人形青山さんの発言について。
個人の会話の中での話です。
しかも私との会話ではなくあとで聞いたものなので、微妙なニュアンスが違うかもしれません。
ご理解ください。



by otomeya | 2016-12-28 12:13 | お人形考

お人形遊び

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お客様が送ってくださった、乙女屋のリボンとお花の画像です。

お迎えしたお人形さんを、とても大切にされています。
そのお手伝いを、ささやかながらさせていただき、光栄な日々。

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お人形をお迎えして、ともに過ごす空間を、美しく飾るための工夫って、
お人形遊びの醍醐味ですよね。

少女人形の傍らには、お花飾りが似合います。

嬉しいな、感謝です!




by otomeya | 2016-11-23 23:07 | お人形考

大好き

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アンティークのレース、布、お花の塊たち。
触れた瞬間に裂けてしまうような、古いシルクでできたボンネット。
11月18.19日のイベントのためにお預かりしたアイテムのひとつです。
(イベント詳細へ→http://otomeyasweet.blog.fc2.com/blog-entry-241.html


使い道としては、ばらしてリメイク素材として使う、なのだろうけれど、
私個人は、結局、なんにもしません。

ただただ、触れる、愛でる・・・。
ただ、それだけ。
でも、ただ、それだけの行為なのですが、
何事にも代えられない、快感を感じます。
きゅーって、胸がしめけられて、心の奥から、なにかがわいてくるような。
たまらない、抗えない、これが好きなんだ!と叫びたくなるような。
でなければ、好きで好きで仕方なくて、泣きたくなるようなそういう衝動が起きます。

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そういう世界の象徴として、私にとってはお人形の存在がある。

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なんだ、いろいろあった、変わった、と感じていたのに、
結局、戻ってきたのは、ここやったんか。

やったら、いままで何していたんかなー。

って、思ったりするけど、私は、やっぱりここにいます。

あなたは、どこにいますか?


会いたい人、欲しい物が、必ずしも自分に必要ではありません。
もし、本当に自分に必要な人、物であるのなら、
自分自身であり続けた先に、きっと、また会えるよね。






by otomeya | 2016-11-16 17:08 | お人形考

「人形屋」

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salon by otomeya 9th anniversary に出品してくださった【おぐらとうこ】作品。

光の加減、角度、置き場所によって、雰囲気や表情が大きく変わります。
上手に写真に収めることが難しくて、ご紹介が遅くなってしまいました。

今日は木枯らしの吹く一日で、曇天。
パリを思い出す空気でした。

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アンティークドールにインスパイアされつつも、自身の感性を大切に生み出されたお人形たち。

お人形たちが、心を開いてくれるのを待ちながら、向き合う時間。


ふ・・・と、いまから約20年前の、パリの人形屋さんの記憶と重なる。

あの時、そういえば、マダムが大事にしていたお人形を写真に撮らせてくれることになった時、同じように壁際で、こんな風に椅子に腰かけたお人形だったなぁ。
あのときの、あの子に、この子は、少し似ている気がする。


光が射し込んで、静かにピアノ曲が流れていました。
贈り物でいただいた花々も、少しずつ時を重ねて、甘い香りをくゆらせます。

気が付けば長い時が過ぎたのに、いまだに思い出すのは、あの時のこと。

あのときのお人形は、いまどこにいるのだろう。

そして、このお人形たちは、どこへいくのだろう。


過去と今が交差する、不思議な瞬間。

贅沢な時間です。


昨年の今頃も、こうしてお人形遊びをしていました。





by otomeya | 2016-11-09 23:12 | お人形考

憧れは、お人形屋

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まな 作 創作人形
「うさぎになった女の子」

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青の羊 作 「文化ドール」

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古いセルロイドのお人形
かわい金魚 作 和布のコサージュ


「これが、私の愛しい人形たちです」

と、心の奥から思う作品たちが揃いました。
とても幸せな2016年の始まりです。




まだまだ、一般的なものではありませんが、
以前に比べると、創作人形が知られる機会が多くなったように感じます。
インターネットの普及もあるし、
作る人の発表の場も、増えてきたように感じます。
たくさんの人形たちのなかで、
「この子だけは、どうしても・・・!」と思う、
この運命的な何か、は、いったい何でしょうね。


乙女屋が、愛しいと感じるお人形たちは、
あまり多くありません。
「お人形が好き」
なのではなくて、
「どうしても、惹かれてしまう存在」
として、その一つに、「お人形」も含まれていました。

でも、古物などに比べても、
「お人形」という存在は、特別なもののようで、
できるなら、「お人形屋」さんは、憧れです。
でも、ずらり、並べられるほど、いつまでたっても集まりません。


今回、明日からのイベントでは、
これぞ、私の愛しいお人形、と思うことができる作品たちが揃いました。

その時、思い出したのは、やっぱりあの言葉。

「愛しいものは悲しい」

人形作家 影山多栄子さんが、
triste というテーマで個展されたときの文章です。
乙女屋にとって、永遠のテーマかもしれない、と思います。


こんなに愛しいのに、こんなに悲しいのは、なぜ?


心の奥に、それぞれの悲しさを秘めながら、
皆さまは、笑顔で乙女屋を訪れてくれます。

そして、私も笑顔で迎えます。


本当の幸せな年明けです。



本日、ご紹介の作品たちのイベント情報

http://otomeyablog.blog.fc2.com/blog-entry-1053.html















by otomeya | 2016-01-02 22:47 | お人形考

「人形屋」

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大通りを路地に入る曲がり角。
硝子越しに、少年の胸像。

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(2015/11/24 otomeya salon ・山吉由利子 作 「少年の胸像」)
作品詳細→「乙女屋の毎日/山吉由利子 作 ”少年の胸像”」

この世のものでないような、白い肌。
まるで初めて見るような存在感。
同時に、ずっとここにあるかのような。
あれ、知っている、この光景・・・と思うような既視感。

どうにも、気になって、店内を覗く。

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(大西けい 作 「貴婦人のティペット」/おぐらとうこ 作 「etude」)

小さな空間に、古い家具と人形たち。
枯れた花と、枯れたアンティークレースは、
朽ちる果てる寸前の、甘い香りを漂わせている。

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ずっと待っている。
ここに辿り着くまでに、
あなたも私もいろいろあった。
でも、そんなことは、もうどうでもいい。

やっと出会えたこの瞬間に、
あなたと私、それぞれにある美しさは、共鳴する?

素直に感じて?
素直に、教えて?

そうでしょう、わかっているでしょう。
そうなの、もうわかっているはずよ。




*


そんな瞬間の為に、
乙女屋は今日も店を続けています。




*
















by otomeya | 2015-11-25 10:36 | お人形考

「マリアの心臓」・・・天野可淡展

京都・大原に今年OPENした人形屋佐吉氏の「マリアの心臓」

4回目の展覧会は「天野可淡」。

佐吉氏だからこそできる、この企画。
今回の開催も、奇跡ともいえるでしょう。

「いつか行こうと思っていた、何度言われたか!」
「二度となんてない、毎回命懸けでやっているんだ!」

佇まい通り、生き方も武士のような佐吉氏がおっしゃっていました。

少しでも興味のある方は、無理してでも、ぜひお出かけください。

もちろん、私も行きます。

どきどきします。。。


イベント詳細はオフィシャルサイトを・・・「マリアの心臓」








by otomeya | 2015-11-10 23:35 | お人形考

おにんぎょうのこと

12月7日~ 少しの間だけ

ずっと憧れていた お人形屋 さんになることができる。



人の形をしているから ”人形”なのだけれど、
それはもちろん、わかっているのだけれど、

”私のお人形”っていう 感覚。

わかるかしら。

そういうものが、わかる人にはわかるのだと信じているのだけど、

たとえば、美術的価値のある美しいお人形。
それはそれは美しいビスクで、ドレスもオリジナルで・・・

というお人形はもちろん、美しいのだけれども、

じゃあ、ある日、あげますよ、といわれたときに、

わーい☆ラッキー♪

といって、うきうき喜んで、ありがとう!なんていってあっさりもらえるものでは、
私にとってはないのである。


金髪・碧眼・縦ロール、
ロマンチックなレースの飾りをふんだんに、麗しく輝くビスクドール。


お人形屋に憧れている、というくせに、
私が惹かれるお人形というものは、概してそうではなくて、
もっと個人的で、もっと引き裂かれるように、
私にしか、わからないのではないの、この子の愛らしさは、
と思わずにはいられないような錯覚を起こしてくれる、
そんな不思議な魅力を持つ存在。


そんなことを、ぶつくさといつまでも、かれこれ実は十年以上、
言い続けて、いつのまにか、どこか遠くに来てしまっていたのだけれど、
でも、心の奥では、今も、まだその思いは変わらない。


「愛しいものは悲しい。
いつか消えゆくものたちのために、ひととき。
幻のように開かれる人形店」


影山多栄子さんの考えてくださった、人形店のための文章。


とても楽しみな12月の乙女屋です。

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by otomeya | 2013-11-16 21:54 | お人形考

雨の日には・・・


雨の日には、なぜか、いつもお人形遊びをしたくなる・・・・



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まなさんの創作ビスクドール。

数年前、東京の展示で発表されて、

一目惚れして、お嫁にもらいました。





わたしがかなしいときは

このこもかなしいかおをスル。



わたしが うれしいときは


このこは うさぎと一緒にしらんかお。
by otomeya | 2012-06-19 17:14 | お人形考

雨の屋根裏部屋



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雨の日は、屋根裏部屋で。。。。。
by otomeya | 2012-04-03 22:08 | お人形考